秋の紅葉が終わって全ての葉を落として裸になった樹々。そこにうっすらと白い氷がついている。冬の樹々がこんなにも美しいものとは霧淞島の霧氷を見てわかったような気がする。

きっと人も老いて、それまでの人生で身に着けたすべてのものを取り除き、このような冬の樹々のようになれた時、美しく輝くことができるのかも知れない。そう思えると人生の楽しい日々がすくなくなった時期にもいいことがあるようにも思える。紅葉に輝いた往日時光が終わり、雖然窮着只剰下快楽…。残る楽しみもそろそろ尽きようとしているけれども・・。