吐魯番(トルファン)、火焔山、葡萄沟

新疆

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灼熱の大地と緑の谷、葡萄沟で憩う

火焔山

天山の雪山と草原を後に、夜遅く吐魯番(トルファン)の托克遜の街に着いた。
そこには想像もできなかった熱風が吹き荒れていた。まるで真っ赤に燃える炎に顔を近づけたかのような熱い風だった。
翌日の吐魯番の気温は42度、その温度がさわやかにすら感じられる熱さだった。
その中でも街行く人は平然と歩き、日々の暮らしが営まれていた。托克遜の街は人の強さも実感できる街だった。
吐魯番の火焔山を訪ねた。火焔山はトルファン近郊の東西98㎞、南北6~10㎞に及ぶ7500万年前の地殻変動でできた赤褐色の山々の総称である。その年平均降水量は16.6mm、平均地表温度は70度、最高温度は83度に達し、時に炭層が燃え煙が立ち、西遊記の舞台となった。草も生えない褐色の土の上を歩くと、三蔵法師、孫悟空や猪八戒が現れる、ふとそんな気がした。

  • 西遊記

葡萄沟

火焔山の近くに葡萄の谷、葡萄沟がある。全長8㎞、東西2㎞の緑の谷で、火焔山と同じ地にあるのかと不思議に思える対象を成している。
中国の葡萄の歴史は2500年前に遡る。吐魯番はシルクロード北道の要衝で、西域から葡萄がもたらされて西暦400年頃に葡萄栽培が始まり、今は中国最大の葡萄産地である。
葡萄沟で搾りたての葡萄ジュースを飲んだ。その上品で純朴な味は忘れられない。
吐魯番にはいたるところに葡萄畑があり、農家には葡萄を干すレンガの小屋がある。小屋の通風孔の文様は統一され、それは吐魯番の街の象徴でもある。
そして新疆はワインの郷でもある。

  • 火焔山の近くにぶどうの谷がある
  • ぶどう谷の村にかかる橋

新疆には美しい自然だけでなくブドウ、ハミウリ、スイカ、イチジク、杏子、リンゴの産地である。砂漠の中のオアシスで食べたハミウリの味も忘れられない思い出になった。
異邦人という歌があるが、新疆では私たちが異邦人であることを実感する。雪山、草原、渓谷、青い空と真っ白な雲、変化に富む厳しい自然、何もかもが狭い日本で育った私たちに新鮮な驚きをもたらす。
ちょっと振り向いて見ただけの異邦人。いや何度も何度も振り向いて瞼に焼き付けたい新疆だった。

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