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神の村トレッキング7
INDEX
草原を過ぎると岩山が続き、高山の雰囲気が漂う急な崖道を登り終えると神湖に着いた。結局、一人の登山者に出会うこともなくガイドの扎西君と二人だけの神湖だった。
彼がいい場所があるのでもさらに上に登ろうと言い、彼に従った。彼が向かった先は、馬の背のように切り立った狭い尾根の先にあるテラスのような場所だった。後で聞くと、彼もそこに立つのは初めてだったとか。テラスのてっぺんに立ち、切り立った峡谷を隔てて聳える梅里雪山に向かい扎西君と万歳をした。標高4,800mにあるテラスまでのおよそ1700mの高低差をよく登れたものである。これも扎西君のおかげと思いながら山を下りた。民宿に戻り宿の人達に神湖の上まで行ってきたよと言うと、驚きながら、半ばあきれながらも親指をたて祝福してくれた。扎西君と別れる時、雨崩の神女峰の向こうにも誰も行かないもう一つの湖があるので次はそこに行こうと誘われた。雨崩は再び訪れたい聖なる村だった。