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失われた地平線を求めて2
INDEX
- 失われた地平線を求めて【シャングリラ郊外 松贊寺】
- 失われた地平線を求めて2【シャングリラ郊外 納帕(ナパ)海】
- 失われた地平線を求めて3【シャングリラ郊外 普達措(プタツゥオ国家公園)】
シャングリラの街からおよそ10㎞のところに納帕(ナパ)海自然保護区がある。草原と湖水、湿地帯からなり総面積は31㎢。保護区は海抜3,266mにある。納帕海は雲南の“天空の境”のところと言われる。湖の向こうの地平線とその上の白い雲を見ているとまさにその形容がぴったりの場所だった。納帕海には冬期、海抜2,500m~5,000mの高原の沼地に生息する黒頸鶴が西蔵や青海省、甘粛省から飛来するという。
冬には納帕海も雪景色に変わる。真っ白い雪の大草原に頭部が赤く、黒と純白のパンダのような鶴が舞っているのはどんな光景だろう。湖を巡っていると中洲の草を求めて水牛が湖を泳いで渡っていた。湖には周囲の高山から八つの川が注ぎ、その水は三江併流の金沙江にながれ、やがて長江(揚子江)となって東シナ海に注ぐ。シャンバラの地をながれる川がやがて大都会の上海に注ぐ。壮大な水の旅である。納帕海には湖水を泳ぐ水牛、天空の境に浮かぶ雲、湿地の紅葉の水草、湖の中の白い仏塔の幻想的な風景があった。