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最後の浄土3

新疆ウィグル自治区

第10回-3

喀納斯(カナス)3

INDEX

  1. 最後の浄土【喀納斯(カナス)1】
  2. 最後の浄土2【喀納斯(カナス)2】
  3. 最後の浄土3【喀納斯(カナス)3】

カナス川の緑をどう言い表せばいいのだろう。カナスの森と草原と川が共に緑を競い合い緑の曲を演奏している。“深緑”それではいいつくせない。緑の玉石、エメラルドの輝き、いやそれでもカナスの自然には失礼だろう。
“緑酒に月の影宿し”という旧制高等学校の歌があったがそれはどんな緑だったのだろうか。詩を書いた人の心の中にある幻の緑だったのだろうか。カナス川の緑もそこを訪れる人だけが見る幻の色かも知れない。敢えてその色に名をつける必要もない。“カナス緑”それが一番ふさわしいのだろう。カナスの緑に月影が宿れば緑はどんな色に変わるのだろうか。“カナス緑”を見ながら、ここは山の青、雪の白、湖の緑、花々の色、それぞれの色がかなでるハーモニーを心で感じる場所だろうと思った。五感を自然の中に溶け込ませ浄土の心をゆっくりとゆっくりと己の心の中にしみ込ませる。それがカナスだった。

旅案内

喀納斯河の流れの中に小さな中洲がある。“カナス緑”の水と中洲の木の緑、その向こうの山の緑、なんだか皆が緑を競っている。“月亮湾”と呼ばれるこの風景はカナスの代表的な風景でもある。もしこの中洲に白い馬が1頭いたならその景色はどんな絵になるのだろうか。それは日本画の平山郁夫画伯の世界かな。あるいは音楽家が中洲でピアノかバイオリンを弾けば、どんな曲が生まれるだろう。中洲を見ながら四季の姿を想像した。秋の紅葉と競う“カナス緑”、真冬の雪と競う“カナス緑”を見に再び訪れたい思いがする。

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