香港やマカオ、珠海や開平のある江門は珠三角（珠江デルタ）と言われ、雲南省の雲貴高原に源を発する珠江、西江など複数の水系からなるデルタ地帯。そのため深圳、広州、中山、珠海、江門の沿海都市を車で走るといくつもの大橋を渡る。豊かな水系に恵まれているが、一方で春の初めにはもの凄い湿気に悩まされる。住宅の壁や床に滝のように水滴が滴り落ち、窓を開けていると部屋の床にさえ水滴が溜まる。

川は朝、霧がかかり幻想的な景色を見ることができる。街には多くの水産市場があり、市場で魚を買い、近くの食堂で調理してもらい新鮮な魚を食べることができる。六月はライチの季節。いたるところにライチの木があり、お店では山盛りのライチを売っている。

広東省は隣接する湖南省出身者が多く、広東料理より、湖南料理が一般。唐辛子をふんだんに使った料理は、四川料理の麻辣（マラ）とは違う味わいがある。魚が見えないほど唐辛子を入れた湖南の魚料理を味わうのも広東旅行の楽しみだろう。