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亞丁から白玉へ6
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措普溝から国道318号を巴塘(パタン)に向かい、巴塘の手前、莫多村を北に進み国道215号を白玉方面に向かった。白玉の西南部は動植物の生態系が豊な地で、四川省火龍溝自然保護区に属している。白唇鹿、金銭豹、アルガリ羊、黒頸鶴、そしてチベット蘭や珍しいヨモギ科の花など貴重な動植物の宝庫である。巴巴(ババ)溝も火龍溝自然保護区にあり、そこに神秘の湖、巴巴海(湖)がある。“巴巴措”、“藍海子(藍湖)”とも呼ばれる。あまり人に知られていない、地図にも載らない湖である。
白玉への省道から分かれ、デコボコの狭い山道を進む。道沿いの岩にチベット仏教の祈りの文字や仏像が刻まれている。40分ほど走ると巴巴海に出た。炭酸カルシュームの影響で湖は藍色だった。湖の両側は切り立った崖が迫り、神秘の雰囲気が漂うチベット仏教の聖なる湖だった。地元の人の話では、さらに巴巴海の奥に行けば雄大な雪山と峡谷風景が見られるという。心が揺れ動いたが、時間の都合で引き返すことにした。