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天山の浪漫の回廊3

新疆ウィグル自治区

第35回-3

中天山から国道218号を行く3

INDEX

  1. 天山の浪漫の回廊【中天山から国道218号を行く1】
  2. 天山の浪漫の回廊2【中天山から国道218号を行く2】
  3. 天山の浪漫の回廊3【中天山から国道218号を行く3】

峠にはチベット仏教の五色の祈祷旗“風馬旗”が風に舞っていた。亀磁(キジ)国”の時代にもこの旗は舞っていたのだろうか。漢、唐の時代には多くの人が玉門関を越えてこの地に来ただろう。それはシルクロードの東西交易の旅だけでなく、果てしなく続く遊牧民、匈奴との戦いのためでもあった。そして多くの詩人が戦いの虚しさを詠った。王昌齢の「出塞」には「秦時明月漢時関 万里長征人未還」(秦の時から変わらぬ名月、漢の時代に築かれた関所、万里の地で戦う人はいまだに還らず)と詠んだ。王維は「九月九日憶山東兄弟」で「独在異郷為異客 毎逢佳節倍思親」(一人遠い異郷にあり異客となり、節句の日が来るたびに親、兄弟を思う)と詠んだ。李白は「万里長征戦 三軍尽衰老 匈奴以殺戮為耕作」(万里のかなたで長い戦いを続け、三軍の兵は皆老いて衰弱した、匈奴はまるで田を耕すように殺戮を行う)と詠んだ。「春光不度玉門間」(春の光は玉門関を越えては届かない)と言われた。洛陽の都からここまで3千㎞以上ある。たなびく“風馬旗”は古の人々の悲しみを今も伝えるように風になびいていた。

旅案内

国道218号を西に進めばカザフスタンとの国境税関に行ける。そのためか大型トラックが多い。この道も高いところは海抜3千mを超えるが中国にはトラックも通る公道でもっと高い道がいくらもある。有名なのは南新疆の叶城(シエチャン)から西蔵自治区の拉孜(ラチ)への国道219号で平均海抜は4,500m以上、海抜5,000mの場所が130㎞続く。219号は新疆では崑崙山脈を抜け海抜8,611mのチョゴリ(k2)の近くを通り、チベットではヒマラヤ山脈の海抜8,611mの岡仁波斉(カンレンボチ)峰のそばを通る。

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