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天山の峡谷美3
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- 天山の峡谷美【濶克蘇(コクス)大峡谷1】
- 天山の峡谷美2【濶克蘇(コクス)大峡谷2】
- 天山の峡谷美3【濶克蘇(コクス)大峡谷3】
新疆を旅しているとその神秘さに圧倒される。それをさらに印象づけるのが喀拉峻(カラジュン)と濶克蘇(コクス)である。天山の豊かな水が溢れるコクスの大峡谷から直線でおよそ300㎞も行けば、そこは灼熱のタクラマカン砂漠、広大なタリム盆地である。そんな砂漠の姿が全く想像できないほどにコクスやカラジュンは深緑の草原と豊かな水の世界だった。長安の都から特克斯に嫁いだ皇女はそんな新疆の自然の変化をどのように感じたのだろうか。都を遠く離れた皇女の寂しさを草原の花や草原を吹き渡る風が癒したのだろうか。シルクロードを行く古代の旅人は天山の雪解け水で身体を洗い旅の疲れを癒したのだろうか。船に乗って喀拉峻(カラジュン)湖を巡りながら真っ白い雲と深緑の草原の対比に感動し、ふとそんなことを思った。
コクスとカラジュンがある特克斯は「天人合一」の地と言う。「天人合一」の神秘的な地だから烏孫国が生まれ、易経、八卦も盛んになったのか。あるいは雄大な自然と共に生きる人にこそ霊感が呼び起こされたのだろうか。喀拉峻と濶克蘇はまさに天と人が出会ったところなのだろう。