芙蓉鎮と鳳凰と黔陽古城、洪江商城

湖南省懐化市周辺

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湘西古城街道を行く

土家王の千年古鎮、芙蓉鎮と紅石林

湖南省の西、重慶市と貴州省の境の地を湘西と呼び、土家族、苗族が暮らす。張家界から懐化まで湘西を旅した。最初は千年古鎮の芙蓉鎮だった。元の名を王村、三面を水に囲まれた古鎮である。芙蓉鎮は春秋戦国時代に市がひらかれ三千年の古鎮で、漢の時代に酉陽県の役所が置かれ、土家の王の都で土家族第一の鎮だった。芙蓉鎮は水運の要衝にあり北は楚の湖北、西は蜀の四川、南は黔の貴州に通じる。古鎮に高さ六十m、幅四十mの大滝があり、滝の上に家々があり中国でも他に見られない古鎮風景である。石畳の通りには米豆腐や燻製肉など湘西の民族菜の店が並ぶ。芙蓉鎮の近くに奇岩の紅石林がある。

中国最美的小城、石畳と苗族文化の古鎮、鳳凰と苗人谷

鳳凰は最美的小城と言われ、中国仏教と禅宗の聖地の南華山に接し、唐、明、清の時代に栄えた古城である。著名な文豪や画家を輩出し、人と古城文化が混然一体の湘西民族の風情が残る古城だった。その広さは4.39㎢、真ん中を長江の支流、沱江が流れ、両岸を結ぶ飛び石と古代の趣ある虹橋は鳳凰を象徴する風景である。

見ているだけで楽しくなる、鳳凰古城、お店の看板

朝早い古城街を歩いた。雨に濡れた石畳が古鎮のたたずまいに趣を添えていた。石畳の両側にお酒やお茶、蜂蜜柚子茶、鴨肉や湘西燻製肉、臭豆腐、銀の装身具、民宿、お菓子の店が軒を連ね、お店の看板は、さすが漢字の国、趣向をこらして達筆で競うように書かれている。お酒の店の酒の文字はほろ酔い気分を感じさせ、字の色も桃色だった。苗族の家庭料理の店には“苗家絶味”と書かれていた。“包猪婆”はおばあさんが豚肉の揚げ物を売るのか。“清晨陽光”とあった。すがすがしい朝の陽光かな。はて何を売っているのか。“吉尼斯”はギネス、どんな珍しいものを売るのか。“牛牛的牛”。牛には頑固の意味もあり、どんな頑固な牛の肉か。“中葯枕”は漢方薬の枕か。“鼓動奇跡”、きっと民族楽器の鼓を売るのだろう。看板が古鎮を歩いている思いを強くする。蓮の葉に包んだ鶏を泥(土)で塗り固め、蒸し焼きで食べた叫花鶏の味は忘れがたい。

  • お酒の字を見ているだけでほろ酔い気分
  • 絶対美味しいよ

湘西の歴史と文化を今に伝える名城、黔陽古城

苗寨と呼ぶ明代の石積集落を訪ねた。石積みの道を、籠を背負った苗族の老婆が歩いていた。その村の近くに苗人谷という渓谷があり、高さ50mほどの洞窟を青く澄んだ水がながれていた。鳳凰から懐化を過ぎ、その南に黔陽古城がある。漢の時代から二千二百年続き、湖南省の歴史文化を伝える名城で、唐、明、清の時代の役所や商人の建物が残る。

  • 黔陽古城 は古代の街路様式を今に残す2200年の歴史ある古城
  • アーチ型の石の門と石畳の道

洪江商人の古商城、洪江商城

黔陽古城の南に洪江古商城がある。明、清の時代に栄えた洪江商人の古商城で、洪江特産の桐油の商人の建物や新聞社や劇場、遊郭、清朝政府の徴税管理の役所「厘金局」など風情のある建物が残る。湘西地方は長寿の地で、地元の人の話では、洪江の人は毎日、夕食後に散歩をするという。夕刻、洪江市内を流れる沅江にかかる大橋を、夕食を終えた人々が歩いていた。張家界から洪江への道は古城街道だった。

  • 春の沅江

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