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天山の山懐に抱かれて3

新疆ウィグル自治区

第14回-3

奎屯河大峡谷

INDEX

  1. 天山の山懐に抱かれて【天山天池】
  2. 天山の山懐に抱かれて2【南山牧場】
  3. 天山の山懐に抱かれて3【奎屯河大峡谷】

新疆には北に阿爾泰(アルタイ)、中央に天山、塔里木(タリム)盆地とタクラマカン砂漠を挟み南に崑崙(コンロン)山脈が走る。天山は世界の七大山系の一つで新疆の東から西、およそ2,500㎞に連なる世界最長の山脈である。天山は東天山、中央天山、キルギスとの国境付近に連なる西天山に分かれる。天山には雪解け水が流れる深い渓谷や溝がたくさんある。烏魯木斉の近くには白楊溝があり南山牧場は西白楊溝にある。カナスから国道217号を南に走ると、道は東西を結ぶ国道312号と交錯し、交わるところに奎屯(クイトン)の街がある。新疆には省政府の組織とは別に新疆生産開発兵団という僻地開発のために設けられた組織がある。政府と同じように病院や学校、テレビ局も持つ。奎屯はその兵団が建設した街である。クイトンの街から西南20㎞ほどに奎屯河大峡谷がある。太古に海底が隆起し、さらに天山から流れる河が深く大きな峡谷をつくっている。太平洋の海底の溝が地上に現れた。そんな感慨を持つ溝だった。クイトン大峡谷は南北20㎞、幅は800~1,000m、底幅は100~400mあり、高さは200mほどで、溝を見下ろす台地には柵もなく断崖の淵に立つにはかなりの度胸がいる。

旅案内

奎屯河は雄大だった。日本では峡谷は山、森、水のイメージしか浮かばないが天山の峡谷は森と清流の峡谷だけでなく大地を深く浸食する荒々しい峡谷もある。「詩経」の中に「小心翼翼」の言葉がある。本来は細かく気を配り行いを慎む、の意だが今では「小人の偏狭な心」の意で使われる。荒々しい大峡谷を見ているとその雄大さに自らの小心をもどこかに飛んでいきそうで大峡谷を前に両手を拡げて大きく深呼吸をした。

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