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龍が住む城

新疆ウィグル自治区

第13回

烏爾禾魔鬼城

INDEX

  1. 龍が住む城【烏爾禾魔鬼城】

魔鬼城はジュンガル盆地の西、石油の街の克拉瑪依(カラマイ)から120㎞ほどの地にあり面積は10㎢。周囲はいかにも石油が採掘されると思える黒い台地が続く。魔鬼城には草木一つない、何億年の風雨により浸食された奇怪な形の茶色い山が続いている。魔鬼城はウィグル語の“雅丹”(ヤルダン)地形で“陡壁之丘”(切り立った崖)の意である。また“鬼斧神工”、神が鬼に斧を振るわせつくったとも言われる。魔鬼城には古代からの伝説がある。昔、そこにはお城があり人々は幸せに暮らしていたが、財宝がたまり、次第に人々は酒色におぼれて遊蕩に浸り、働かなくなった。天神がそれを諫めようとしたが人々は嘲笑い、聞く耳を持たなかった。そして天神は怒り、城は一瞬にして廃墟となった。魔鬼城では毎夜、天神に許しを願う亡き魂の叫びが聞こえると言う。唐が傾きかけた時、陳陶は「春閨夢裏の人」と、戦乱で故郷が朽ち果て、昔の楽しかった時代を春の夢の中で想う妻子のことを詠んだ。魔鬼城も訪れる人に「春閨夢裏」を訴えかけているようである。わが身に顧みて身につまされる思いがする。

旅案内

日本では“鬼は外、福は内”と言うが中国では“鬼”は古来から死後の魂の象徴で必ずしも忌み嫌われ、恐れられるものでもなかった。人は死ねば鬼に変わり、鬼のように毅然とした魂魄でありたいと願う存在でもあった。“鬼雄”、鬼の英雄の言葉もある。そう思うと“魅力”の意味も“魂”の意味も理解できる気がする。どちらも“鬼”である。魔鬼城で一夜を過ごせばきっと霊力を得られるかもしれない。

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