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烏魯木斉(ウルムチ)からカナスへ6
INDEX
- 烏魯木斉(ウルムチ)からカナスへ【蘭州から烏魯木斉へ】
- 烏魯木斉(ウルムチ)からカナスへ2【烏魯木斉】
- 烏魯木斉(ウルムチ)からカナスへ3【ジュンガル盆地】
- 烏魯木斉(ウルムチ)からカナスへ4【砂漠の道】
- 烏魯木斉(ウルムチ)からカナスへ5【カナスへの玄関】
- 烏魯木斉(ウルムチ)からカナスへ6【阿勒泰(アルタイ)の深緑の谷】
西はカザフスタン、北はロシア、東はモンゴルと国境を接する新疆の北部地方を阿勒泰(アルタイ)という。阿勒泰はロシアから中国、モンゴルにかけて連なるアルタイ山脈の山懐に抱かれた地である。阿勒泰には“千里岩画長廊”とも形容される岩に描かれた古代壁画が多く残る。阿勒泰は蒙古語で金山の意味で金が採れたところでもある。荒涼とした砂漠のジュンガル盆地を過ぎ、北屯、阿勒泰、布爾津の三つの街を過ぎて自治区の232号道路の峠を越えると周囲の景色は一変して緑の谷に入って行く。
ウルムチから草木も無い茶色い風景ばかりを長時間見続けてきたせいか、立ち込めていた霧が晴れて現れた深緑の牧草の色は、これから向かう「最後の浄土」に思いを馳せる深い緑色である。車窓から見える動物もラクダから牛と羊と馬に変わり沿線には白いテントのパオが目立つようになる。
阿勒泰は北疆(北新疆)の“水塔”と言われる。シベリアカラマツ、モミ、シラカバの原生林が育んだ豊かな清流と深緑の地である。