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天山の峡谷美2
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- 天山の峡谷美【濶克蘇(コクス)大峡谷1】
- 天山の峡谷美2【濶克蘇(コクス)大峡谷2】
- 天山の峡谷美3【濶克蘇(コクス)大峡谷3】
喀拉峻と濶克蘇に近い伊犁八卦城徳克斯県の八卦城は街路が易学の八卦の八角の放射線状に区割りされ世界でもまれな美しい街並みが見られる。八卦における方位と自然は、南が離で火、南西が坤(コン)で地、西が兌(ダ)で澤、北西が乾(ケン)で天、東南が巽(ソン)で風、東が震(シン)で雷、北東が艮(ゴン)で山、北が
坎(カン)で水を表わし、八卦城は自然の営みそのものの街である。伊犁河流域の徳克斯は古代の西域三十六国で最大の遊牧民の国「烏孫国」があったところで古墓が多く残る。徳克斯は嘗て漢王朝の宮女が嫁いだ最も西域の地で宮女の墓が夏塔古道にあるという。儒教が伝わった最も西の地域であり、徳克斯は烏孫文化と儒教文化の交接地で歴史的にも古代の漢王朝と遊牧民である匈奴の古代国家が長く親交を持続した地である。そこには夏塔古道とシルクロードの天山南北を結びジュンガル盆地から南のタリム盆地に向かうための三古道の一つの烏孫古道が通る。烏孫古道は徳克斯から南新疆の阿克蘇(アクス)の拝城まで140㎞、平均海抜2,600mの道を行き、急峻な峡谷と急流の過酷な道である。アクスまでは6日を要するが、天山の大自然を見ながら歩く感動の秘境の道でもある。