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亜丁への道6
INDEX
- 亜丁への道【紅石公園】
- 亜丁への道2【紅石公園から康定へ】
- 亜丁への道3【折多(チタ)山】
- 亜丁への道4【貢嘎(コンガ)山】
- 亜丁への道5【天路十八号を越えて理塘へ】
- 亜丁への道6【海子(ハイツ)山】
海抜4千mを越える高地の街、理塘を過ぎて道は国道を離れて南に向かい省道216号を進む。しばらく走ると青蔵高原最大の古氷河遺跡、「海子(ハイツ)山」を通る。海子山の峠道は海抜4,647mである。「海子」は湖、太古に氷河が浸食してあちらこちらに窪地ができて大小1,145の湖水がある。海子山は草木が無い花崗岩の台地で細かい岩の平原が見渡す限り続いている。まるで青森県の恐山のようなところである。理塘で国道318号をそのまま少し西に走れば海子山の秘境、雪山を背にブルーの二つの湖が並ぶ姉妹湖に行ける。起伏の多い道の上り下りを繰り返し、最後に海抜4,513mの波瓦(ボーワ)山峠を越えるとまもなく亜丁のある稲城の街に入る。稲城の手前、川で大きな岩にチベット文字の文様が描かれていた。チベット文字は古来のインド系の表音文字に由来するという。描かれた文様をながめていると蓮の花の上にお釈迦様が座り祈っているような姿に思えてきた。それはインドのサンスクリット(梵語)の文字に通じるのか、やはりここはチベットの拉薩(ラサ)に向かう祈りの道だった。