感動中国100 記事一覧
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第8回
夕日と湖夕映えの西湖
西湖畔もこの30年で大きな変化をとげ、湖をめぐる遊歩道も整備されておしゃれなお店や現代的ホテルが並んでいる。しかし湖を照らす夕日は30年前と変わらなかった。柳と湖と夕日を見ながら、湖の北と南を結ぶ蘇堤を歩いていると柳の木陰からチャイナドレスを着た少女がニーハオと微笑みかけて出てくるような錯覚にとらわれる。紅葉の六和塔も逆流の銭塘江を見下ろしながら昔の風情を保っていた。
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第7回
古城と神の雪山玉龍雪山/玉龍雪山と藍月谷/麗江古城
玉龍雪山を納西(ナシ)族は天山、神の化身の聖なる山と称える。北半球では赤道に最も近い万年雪を頂く氷河のある山である。玉龍雪山にはチベット族が祈りを捧げる聖地があるという。そこにはその昔、添い遂げられなかった恋人があの世で巡り合うことを誓い身を投げた崖があるという。階段を10歩ずつ登り少し休憩を繰り返しながら4,680mのところまで登った。そこで仰ぎ見た雪山の向こうの紺碧の空の色は生涯忘れることなく脳裏に焼き付いているだろう。
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第6回
失われた地平線を求めて香格里拉郊外 (松贊寺、納帕海、普達措国家公園)
納帕海は雲南の“天空の境”の地と言われる。湖の向こうの地平線とその上の白い雲を見ているとまさにその形容がぴったりの場所だった。納帕海には冬期、海抜2,500m~5,000mの高原の沼地に生息する黒頸鶴が西蔵や青海省、甘粛省から飛来するという。冬には納帕海も雪景色に変わる。真っ白い雪の大草原に頭部が赤く、黒と純白のパンダのような鶴が舞っているのはどんな光景だろう。
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第5回
心中の日月香格里拉(シャングリラ)
香格里拉(シャングリラ)は迪慶蔵(ティチンチベット)族自治州にあり、藏語で“心中的日月”、心の中の太陽と月の意で、シャングリラの街は“月光城”と呼ばれる。雪山、峡谷、草原、高山の湖、原始林に囲まれた盆地のシャングリラはそこで暮らす藏族にとって浄土のようなところで、チベット仏教「カーラチャクラ・タントラ」の香巴拉(シャンバラ)精神、香巴拉文化を脈々と受け継いでいる街である。
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第4回
白とブルーの神秘白水台
白水台は静寂の中で純白とブルーが光り輝く夢のような場所だった。その背後には雪山が聳え、そこは納西(ナシ)族の聖地である。神が残した“仙人遺田”と言い伝えられ、中国でも最大の“泉水台地”と言われている。高台から見下ろした白水台は神に祈りを捧げる聖なる舞台である。虎跳峡からシャングリラに向かう予定を変更し白水台を訪れたが、実は見えない何かに導かれて白水台を訪れたのかも知れない。
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第3回
天空の路を行く虎跳峡と神河橋/哈巴(ハバ)雪山と玉龍雪山
広州から朝一番の飛行機で麗江に行った。麗江から真っ直ぐ国道を行けば香格里拉まではおよそ120㎞ほどだが、虎跳峡や白水台に寄るため曲がりくねった山道を走った。 しかしその道は雪と紅葉の玉龍雪山や哈巴(ハバ)雪山を見ながらの感動の道だった。虎跳峡や白水台でゆっくり時間をとったためか香格里拉には夜の9時頃に着いた。
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第2回
カルスト地形の桃源郷を訪ねて荔波茂蘭(リブモラン)
カルスト地形の三角錐の山々の向こうにはきっと桃源郷があるのだろう。広西自治区や貴州省を旅する時、いつもそう思った。念願が叶って三角錐の山の頂に登った。麓を見ると山を縫うように小道がどこまでも続き、村の棚田が黄金に輝いていた。そこは水族、瑶(ヤオ)族、依(イ)族が静かに暮らす桃源郷だった。
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第1回
月と太陽のドラマ輝謄錫勒草原/庫布齊砂漠
内モンゴルは多彩な土地である。大草原、広大な砂漠、中国の森林面積の12%を占める緑の森。大草原では太陽と月のドラマも見ることができる。草原が赤く燃え陽が沈むと、月が草原を青白く照らす。月が沈むと東の空が明るくなり、空は神秘的な群青色に変わる。電力風車を赤く染めながら太陽が昇ると草原が輝き始める。