四姑娘山鎮

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標高5,025mの四姑娘山、大峰に登る

四姑娘山は四つの美しい姉妹の山の総称でもある。主峰は海抜6,250mの第四峰の四姑娘山、三峰は5,355m、二峰は5,276m、一番お姉さんの山が大峰の5,025mである。末っ子の四姑娘山はきかん気で奔放、人を寄せ付けない急峻を誇る。入山も認められていない。一番穏やかで包容力があるように見えるお姉さんの山、大峰を目指した。

一日目は身体を慣らすため麓の渓谷、長坪溝を歩いた。美しい山塊を見上げながら渓谷を進めば1時間半ほどで枯樹灘に着く。白い砂と清らかな流れの中に枯れ木が点在する。見上げれば四姑娘山が見え、上高地から見る穂高のようでもある。
二日目、朝早く四姑娘山の村を出発し16㎞先の大本営、登山基地への山道を登る。四姑娘山鎮の海抜は3,150mほど、大本営は4,379m、大峰が5,025mで高低差1900mを二日かけて登った。登山には麓の鎮に暮らす蔵族ガイドが馬二頭を従え同行した。一頭に荷物を載せ、一頭は疲れて歩けない時の救護用で、馬は大本営のキャンプ地まで同行する。

しばらく登ると、鍋荘坪という台地に着いた。昔、周辺100㎞に暮らすチベット族は正月の三日に、着飾った服を着て、赤いシルクを着せた馬に乗ってこの台地に集まり四姑娘山を遥拝して歌を唄い踊ったという。映画のようなシーンが目に浮かぶ。
高地の16㎞道は長く、足を引きずるように歩きやっと大本営に着いた。

夕刻から雨が激しく降り、一晩中音をたてテントに雨が降りそそぎ、気圧のためか一睡もできずに朝の3時過ぎに真っ暗の急峻な道を大峰目指して登った。30歩登り一休みを繰り返し、やっとの思いで頂上直下の4,900m地点にたどりついた。

頂上で日の出と思ったが雲で覆われ、前日まで無理をしすぎたのか、残り100mの足が重く、登頂を断念して引き返した。
末っ子の6,250mの四姑娘山は雲におおわれたまま、ついに姿を見せなかった。
四姑娘山への初めての登山で、身近に私の姿を見ようなんて、なんという思いあがり!
とすまし顔で語りかけられているようだった。

  • 雲に覆われた四姑娘山、登山道の尾根が見える
  • 神馬のよう
  • 高地で毛が伸び野武士の風格の牛
  • 牛の骨のモニュメント

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