烏魯木斉(ウルムチ)、賽里木(サリム)湖、果子沟、夏塔古道

新疆

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生命が蘇る昭蘇とシルクロードの古道を訪ねて

ウルムチからサリム湖へ

新疆の省都、烏魯木斉(ウルムチ)には新疆博物館や中東の雰囲気を感じる市場、国際バザールがある。西天山への旅の前、博物館、国際バザールを再び訪ねた。
博物館では紀元前から近代に至る新疆の歴史、楼蘭の遺跡などシルクロードの発掘品から民族の歴史文化を知ることができ新疆を旅する準備をするには最適な場所だ。烏魯木斉には漢族、ウイグル族、回族、カザフ族など40を超える民族が暮らし、学校ではウイグル語、ロシア語、漢語、英語など多彩な言語が飛び交うという。

  • 新疆博物館
  • ウルムチ国際バザール
  • 真っすぐの道と雲

サリム湖

烏魯木斉から国道218号を6時間ほど走れば、賽里木(サリム)湖が視界に飛び込む。それは標高2073mの高地の湖だった。周囲90㎞の湖畔は春に菜の花で黄色になり、初夏は薫衣草(ラベンダー)で紫の草原になり、四季折々に美しい風景が見られる。サリムはカザフ語で“願い”の意味で、湖水は愛に殉じた恋人たちの涙でできたと言い伝えがある。そこは恋人たちの聖地だった。毎年湖畔を回る自転車ロードレースがあるという。

  • の向こうに賽里木湖が現れる

伊犁河谷と果子沟

賽里木湖を過ぎると伊犁河谷に入り、雪山、草原、森林、渓谷美の果子沟風景区に着く。“奇絶仙境、万花谷”、果物の谷とも言われ、渓谷にかかる橋は西天山、イリ谷の象徴である。

  • 果子沟

昭蘇

西天山のカザフスタン国境近くに昭蘇がある。昭蘇は天山に囲まれた盆地で砂漠や荒れ地がないユートピアである。平均海抜は2018mで広大な草原と雪山に囲まれ21の民族が暮らしている。昭蘇は古代漢語で“生命が蘇る”の意で天馬と呼ぶ伊犁馬の産地で、春には70万㎢に及ぶ菜の花畑が広がり油菜の郷、彩虹の都とも呼ばれる。

  • ラベンダーの公園

夏塔古道

新疆には三つのシルクロードが通る。ウルムチから伊犁哈薩克自治州の伊寧を通る北ルートで草原と森林の道、敦煌から楼蘭、タクラマカサン砂漠の北を通り、カシュガルからペルシャ方面に至る中央幹線ルート、タクラマカン砂漠の南、崑崙山脈に沿う高山の南ルートがある。昭蘇には北と中央を結ぶ夏塔古道が通る。その古道は標高5,000mを行くシルクロードの難所である。

昔、唐の僧が経典を求めインドへの旅の途中、古道で “手真可取明月”、手を伸ばせば月をつかめるという詩を詠み、弓月道と呼ばれた。西遊記の主人公もこの道を歩いたと言う。古道には大漢帝国から昭蘇の王に嫁いだ王女の墓があると言う。

6月の終わり、古道に魅せられ夏塔を訪ねた。
色とりどりの花が咲き、白く輝く白水河が流れ、正面に木紮爾特の峰が聳え、その奥には標高6,995mの汗謄格里峰や7,443mの天山山脈最高峰の托木尓(トム―ル)峰がある。夏塔古道は天への階段だった。
古代の旅人はどんな思いでその古道を歩いたのだろう。

  • 夏塔の玄関
  • 絵のような風景

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